ダブルマスターズで採録される予定の《Oubliette》
古いカードゆえの分かりにくい挙動だったためかフェイズアウト位相を利用するシンプルなテキストになった。
そのため、微妙に使用感が変わりそうなので新しいテキストと言うことにして試しに使わせてもらったのでその雑感とフェイジングに関する説明。

能力やルールについて説明してるがジャッジでもなんでもないので間違ってたら突っ込みお願いします。


まずはテキストの比較
旧テキストは
《Oubliette》(1)(黒)(黒)
エンチャント
土牢が戦場に出たとき、クリーチャー1体を対象とし、それとそれにつけられているすべてのオーラ(Aura)を追放する。そのクリーチャーの上に置かれているカウンターの種類と数を記録する。
土牢が戦場を離れたとき、その前者の追放されたカードをオーナーのコントロール下で、タップ状態かつ記録された種類と数のカウンターが置かれた状態で戦場に戻す。そうした場合、その他の追放されたカードをオーナーのコントロール下でそのパーマネントにつけられた状態で戦場に戻す。

新テキストは
《Oubliette》 (1)(黒)(黒)
エンチャント
土牢が戦場に出た時、クリーチャー1体を対象とする。それは土牢が戦場を離れるまでフェイズ・アウトする。これによりそのクリーチャーがフェイズ・インするに際し、それをタップする。



次に位相の説明。これはフェイズアウトや位相について分らない人が多いなと感じたため。
以下はmtgwikiの「位相」からの引用
位相/Statusとは、パーマネントの物理的な状態を表す用語。

具体的には以下の4つが位相である。

タップ状態であるか、アンタップ状態であるか
反転状態か、非反転状態か
表向きか、裏向きか
フェイズ・インか、フェイズ・アウトか
パーマネントはこの4つについて、必ずどちらかの状態となっている。

http://mtgwiki.com/wiki/%E4%BD%8D%E7%9B%B8
要するにどう置くかと言うだけの話で、「真っ直ぐ置いてあったらアンタップ状態、横に置いてたらタップ状態」「反転カードを反転してなきゃ非反転状態、反転カードを反転させたら反転状態」「普通のカードを普通にプレイしたら表向き状態、変異や予示で裏向きにプレイしたら裏向き状態」と同じようなもので「普通のカードを普通にプレイしたらフェイズ・イン状態、能力や効果でフェイズ・アウトするように書かれていたらなるのがフェイズアウト状態」なのだが、他の位相の変化と違い「フェイズ・イン」「フェイズ・アウト」でカードの置き方が指定されていないので分かりにくいと言うだけ。超能力者の皆さんはフェイズアウトしてるカードはサイコキネシスで宙に浮かせるとかしておくと分かりやすいよ

そしてフェイズアウトについての説明
またmtgwikiからの引用だが
位相がフェイズ・アウトになったパーマネントは、フェイズ・アウトしていることを参照するルールや効果を除いて、ゲーム中に存在しないかのように扱われる。

http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%88
なので、《時の支配者、テフェリー》や新しいテキスト《Oubliette》で「フェイズ・アウト」させたら、「場に有るままだけど、無いように扱ってね」と言う感じになる。


そして、実際に新テキストになってどう変わったかと言うと
・装備品が残るかどうか
旧テキストだと装備品は戦場に残ってしまうが、新テキストだと間接的フェイズアウトするので使えなくなる。
相手のクリーチャー対象にする事が多いので基本的には強化、ただEDHでの装備品は大抵ジェネラルに付けたいから入っている場合が多いのでジェネラルをフェイズアウトさせてしまえば装備品が残ていても消えていてもあまり関係はなさそう。

・戦場に出た時の能力が誘発するかどうか
旧テキストだと《Oubliette》を破壊し戦場に戻ってきた場合、戦場に出直しているので「このパーマネントが戦場に出たとき」が誘発する。
新テキストでは《Oubliette》を破壊し戦場に戻ってきても位相が変わるだけでしかないため誘発しない。
そのためCIP能力が強力なクリーチャーを対象にしやすくなった。ただ自分の《アスフォデルの灰色商人》を追放して自分で壊してライフゲインみたいな使い方が出来なくなったので一長一短。

・相手のジェネラルをフェイズアウトさせると復帰させにくい
《Oubliette》で相手のジェネラルを対象に取った場合、旧テキストだと追放されるため「統率者領域に置換するか、《Oubliette》破壊して場に戻す事を狙って追放されるか」を選ぶことになる。
これが新テキストになると、フェイズアウト位相になるだけで場に有り続けるので統率者領域に置換さえできない。
そのため何の影響も与えることができないジェネラルをコントロールし続けることになり、普通の除去よりも強烈な除去として使うことが出来る。


使ったみた感想としては「一部のジェネラルでワンチャンあるかも」と言うのが正直な所。
「普通の除去よりも強烈な除去」と言うのは確かに大きいし、似たような《月への封印》《ドライアドの歌》《ダークスティールの突然変異》等と違い場に何も残らないので「その無力化したパーマネントを墓地送りにして統率者領域に置換」が出来ず純粋にエンチャントを破壊しなければならないと言うメリットは大きい。
だが除去として考えると「ダブルシンボル3マナ・ソーサリータイミングの単体除去」と言うのが重すぎるし、エンチャントを引き剥がせる色ならばすぐに場に戻ってきてしまう、そのため気軽に採用できる除去ではない。

とは言え、この除去が活きる場面もあると思っていて、使われるジェネラルの条件としては「軽く速いジェネラルや除去が効きにくいジェネラルへの対応策が欲しく、かつ自分は遅いコントロール寄りのジェネラル」
軽く速いジェネラルとは《眷者の神童、キナン》や《野生の心、セルヴァラ》の様な速さに特化しているジェネラルで、これらのジェネラルは速度のため不要なパーツはそぎ落としていることが多い。もちろん対応策は入っているだろうがサーチをそれを探すために使いテンポロスすれば速度が持ち味のジェネラルにとっては致命的な遅れになる。

除去が効きにくいジェネラルとは《浄火の戦術家、デリーヴィー》や《虎の影、百合子》のような何度でも踏み倒してくるジェネラル。そして《大渦の放浪者》や《約束された終末、エムラクール》の含む各種エルドラージ《カーの空奪い、プローシュ》の含むC13レジェンドのようにキャスト誘発するため何度も唱える前提で組まれたジェネラルのこと。これらのジェネラルは時間稼ぎどころか下手すると相手の利になってしまうため普通の除去は打ちにくいが《Oubliette》では気にせず打つことが出来る。
そして後述する「自分が遅いジェネラル」とも関係があるが、コントロール寄りのジェネラルが必死に盤面グダらせたとしても除去が効きにくいジェネラル相手はアドバンテージやテンポを失わない動きが出来るのでジワジワと苦しくなることがある、割られるまでの一時しのぎとは言えこれを防ぐことが出来るというのも大きなメリット。

そして「自分が遅いジェネラル」と言う条件は単純に重いからで、速いジェネラルが序盤にソーサリータイミングに3マナも払っていたら1ターンパスしているようなものになる。


と言うわけでチェイナーのように黒が濃くコントロール寄りのジェネラルでは試してみても良いんじゃないかとは思っている。

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